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【平安時代絵画】日本美術の基礎が形成された時代

伴大納言絵巻

画家のナオトです。
今回は平安時代の絵画や歴史、画家についてお伝えしますね!

平安時代は(794年- 1185年)です。
政治も文化も、京都が中心となり発信されていました。

前半は、空海が持ち帰った密教美術をはじめ、遣唐使が伝えた唐代中期の絵画が流行しました。
後半は日本の風物を描く『やまと絵』などが増えていき、その後の日本美術の基礎が形成されるきっかけになった時代と考えれられています。

それでは、平安時代の絵画や歴史について、詳しくお話ししていきますね。

平安時代の有名な絵画や時代背景

9世紀前半:空海による密教美術の伝来が日本の仏画に大きな影響を与える

唐から真言密教を持ち帰った空海が、曼荼羅(まんだら)や密教の仏たちなど、新しい図録を伝えました。これらの図像が日本の仏画に大きなインパクトを与え、日本の仏画のバリエーションがかなり増えたと言われています。

両界曼荼羅図

9世紀後半:日本的らしい表現やまと絵が増えていきました

遣唐使が廃止された9世紀後半から、日本的な表現に意識が向き、日本の風物を描く『やまと絵』が増えていきました。
中国的な表現を用いる『唐絵』に対して、日本の自然や風物を描く絵です。日本らしいおおらかな表現で、立体感が少なく、開放感のある構図が特徴です。

絹本著色山水屏風
絹本著色山水屏風

10世紀末:王朝文化が花開き装飾に趣向を凝らした仏画が流行

藤原氏による摂関政治の頃、貴族たちの間では、仏事に熱中して徳を積むことが極楽往生につながるとされ、浄土宗や法華経信仰が流行していました。貴族たちは華麗で繊細な装飾を、経典や仏画にもとめるようになりました。その為、装飾や美を重視した、美術品が多く制作されました。

普賢菩薩像
普賢菩薩像

11世紀:絵画と文字による絵巻が誕生!

絵巻は、後白河法皇の時代に盛んに制作されました。後白河法皇が絵巻好きで、多くの作品を作らせたそうです。宮中の祭事を描いた「年中行事絵巻」や歴史的な事件を題材にした「伴大納言絵巻」など、数多くの名作が残されています。日本最古の漫画と言われている「鳥獣人物戯画」も平安時代に描かれています。

伴大納言絵巻
伴大納言絵巻
鳥獣人物戯画
鳥獣人物戯画

まとめ

平安時代になると、日本の絵のバリエーションも増え、より日本独自の表現が追求され、日本の美術の基礎が形成されていった時代です。
特に絵巻ははかなり人気があったようで、現代の漫画の原点とも言われています。

平安時代の後日本の絵画がどのように変化していくのか、歴史は知れば知るほど面白いですね!
平安時代の有名な絵画はたくさんありますので、また別の記事で紹介したいと思います。