画家の直人です。
今回ご紹介する仏像は、薬師如来です。
薬師如来とは「薬壺」という薬の壺を持っていて、どんな病気も治してくれる、病気の苦しみから救ってくれる如来として、信仰を集めてきました。
僕が薬師如来を知ったのは、仲良くさせていただいている新潟県魚沼市のお寺『永林寺』さんから、仏画のご依頼をいただいたことがきっかけでした。この薬師如来、2020年にコロナウィルスの感染が広がる中で注目され始めており、イラスト入りの御朱印に使っていただいたんです。
それでは、薬師如来の役割や特徴についてお話していきますね!
薬師如来の役割とは?病気を治してくれる如来
薬師如来は、現世に生きる人々が抱えるどんな病気をも治し、また人々の悩みを解決する役割がある如来として、信仰を集めてきました。
薬師如来は、如来を目指して修行していたときに『12の大願』という、12個の大きな願いを立ていました。
その願いとは、人々の笑顔や健康、豊かな生活など、現世に役立つ願いだったそうです。
その願いを成就させるための『現世利益(げんぜりやく)』の仏とされています。
現世利益とは、死んだ後に願いが叶うのではなく、生きている間に利益が得られる、願いを叶えてくるという意味になります。
薬師如来の見た目の特徴
まず目立つ特徴としては、どんな病気も治す万能薬が入っている、薬壺(やっこ)という壺を持っていることです。
他の如来は一般的には持ち物を持たないので、比較的見分けがつきやすいと思います。ただ、古い時代の像には、薬壺を持たない像もあるそうです。
その場合他の如来と区別つきにくいですが、寺院の伝承や、本尊の両脇に配置される仏像(脇侍)で、区別されます。
薬師如来の脇侍は、日光菩薩と月光菩薩です。
昼は日光菩薩が、夜は月光菩薩が、薬師如来をサポートします。薬師如来が、昼夜とわずに人々を救うことを表しています。
服装は、1枚または2枚の質素な布を巻き付けただけの姿であることが一般的です。
薬師如来の仏画イラストはこちら
御朱印用にご依頼いただいたき、描いた絵はこちらになります。
永林寺さんに祀られている薬師如来をモデルにして描いたものです。
薬師如来のイラスト入り御朱印はこちら
まとめ
「薬師如来」いかがでしたか?
なかなか知る機会のない仏像の話ですが、ご利益や背景にあるストーリーを知ることで、より身近に感じられるようになるのではないでしょうか?
また、そもそも仏像とは何?如来とは何?ということが気になる方は、ぜひシンプルに分かる仏像!成り立ち・種類・見分ける特徴もご覧ください。
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