画家の直人です。
今回ご紹介する仏像は、虚空蔵菩薩(こくぞうぼさつ)です。
虚空蔵菩薩とは強力な記憶力を授ける学業成就の菩薩として信仰を集めてきました。
知っている人の間では、こくぞうさんなどど呼ばれて親しまれている一面もあります。
そんな虚空蔵菩薩のご利益や特徴についてお話していきます。
虚空蔵菩薩とは?ご利益は強力な記憶力を授ける学業成就
虚空蔵菩薩とは、宇宙のように広大で、人々を救う知恵と慈悲の心が詰まった蔵(貯蔵庫)を表しています。人々を助る為に、蔵から智慧を取り出し、与えてくれると言われています。
その為、虚空蔵菩薩を信じ、その名を唱えることにより、強力な記憶力を得るとされてきました。
平安時代以降、学業成就の菩薩として、信仰を集めてきた菩薩です。
『虚空蔵求聞持法』という修行法が日本に伝えられて以降、造像されるようになりました。
東大寺の脇侍として、観音菩薩とともに配置されています。また、地蔵菩薩と対になる場合も多いです。
虚空蔵菩薩の見た目の特徴
一つの顔に2本の腕を持つ、菩薩形の姿をしています。
宝冠をかぶっており、右手に剣、左手に如意宝珠を乗せた蓮華を持っている姿が一般的ですが、そうでない場合も多く見られます。
虚空蔵菩薩の仏画イラストはこちら
僕が虚空蔵菩薩を知ったのは、仲良くさせていただいている新潟県魚沼市のお寺、永林寺さんがきっかけでした。薬師如来の仏画と一緒に、描かせていただきました。
永林寺さんに祀られている虚空蔵菩薩をモデルにして、描いたイラストはこちらになります。。
虚空蔵菩薩は知恵を授けるので、子供が成長し、大人の階段を登る力強さがあったほうがいいとアドバイスいただき、凛とした姿勢や表情で描きました。
また、力強さを表す為、剣をどっしりと太めに描きました。写真だとわかりづらいですが、原画には金や銀の絵具を交え、大人の魅力も表現しています。
若々しさや成長という視点から、背景は元気に育つ植物をイメージしています。
まとめ
「虚空蔵菩薩」いかがでしたか?
なかなか知る機会のない仏像の話ですが、ご利益やその背景にあるストーリーを知ることで、より身近に感じられるようになるのではないでしょうか?
また、そもそも仏像とは何?如来とは何?ということが気になる方は、ぜひシンプルに分かる仏像!成り立ち・種類・見分ける特徴もご覧ください。
コメントを残す